根拠に基づく記事を書くための勉強ができるということで、五十嵐中先生の勉強会に行ってきました。
2019ヘルスケア発信塾 第1回「医療のオカネの話をする前に知っておきたいこと」(講師:五十嵐中さん) | Peatix
教わったポイントをいくつか書いておきます。
仕組みが書いてあるから正しいわけではない
調査結果が書かれているとき、どんな調査をしたかで信頼性がまったく異なるものになります。
以下はそれぞれの調査方法に対する信頼性の高さを示した表です。Levelが小さいほど、信頼性が高いということになります。内容は難しいですが、要は、ちゃんと比較するほど信頼性が上がるということです。
参考: https://www.jsh.or.jp/liver/level%20classification.htm
どこかの偉い人が言っただけのものがLevel 6だというのは納得するところだと思いますが、実は、それよりも信頼性の低いLevel 7というものがあり、それは作用機序を書いたもの、つまり、仕組みを書いたものだそうです。
なんとか分子がなんとか細胞と結合して、なんとかになるから効果があります!なんて表現の記載はよくありますが、最も信頼性が低い、ということです。
これは身体の仕組みはそんなに簡単なことではないので、きちんと本当の身体で、ばらつきをもって比較しないと分からないということですね。
調査不足かもしれない
何かと比較して増えた減ったというとき、だいたい1を中心として、1より大きいか小さいかの数値で表します。0.2~0.4というような場合は、ああ確かに減る効果があるんだなと分かります。2.0~3.0というときは、ああ増える効果があるなと分かります。
では、0.6~1.2とかはどうでしょう。
これは真ん中である1をまたいでいるので、どちらとも言えない、ということを意味します。もっとたくさん評価しないと結果が分からない、つまり、調査不足ということになります。
逆に言うと、勘違いさせたい、ミスリードを誘いたい場合には、こういう表現がよく用いられるということでもあると思います。
そういう間違った記事を信用しないように気をつけましょう。