記憶の研究リスト(随時更新)

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既存の薬物で記憶痕跡の再活性化に成功

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ヒスタミン神経活性化薬ベタヒスチンの投与によって、記憶テスト正解率が向上しました

(A)脳内に保存された記憶は、時間が経過すると思い出しにくくなり、ある閾値を下回ると思い出せなくなる。このような脳内の処理は、画像に対する2値化(色の濃さが閾値を上回ったら黒、下回ったら白に変換すること)と類似している。

(B)色が薄くなった画像にノイズを加えて2値化すると、元の画像が浮かび上がる。このようにして、記憶を思い出せなくなった神経回路にノイズを付加すると、記憶が回復すると考えられる。

(C)一方、色が濃い画像にノイズを加えて2値化すると、ノイズを加える前より汚くなる(シグナル/ノイズ比率が悪化する)。同様にして、記憶を思い出すことができる神経回路にノイズを付加すると、記憶とノイズの比率が悪化すると考えられる。

マウスだけでなく、人でも確認できたそうです。 記憶細胞を全体的に活性化することによって、少しの刺激でも閾値を超えやすくなり、記憶を思い出しやすくなる、ということのようです。

反復学習が記憶を蓄える神経細胞集団を形成するメカニズムを解明

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脳海馬が記憶力を保つ仕組みを世界で初めて解明 ~記憶力低下の予防に一歩前進~

https://research-er.jp/articles/view/72385

神経新生は海馬の記憶容量が飽和しないように、古い記憶を海馬から消去して大脳皮質に転送することで、海馬の記憶容量を保っていることがわかりました。

世界初、ヒト脳の記憶形成メカニズムの一端を解明-生命科学分野のオンライン・ジャーナルeLifeに論文発表-

https://research-er.jp/articles/view/72370

エピソード記憶の記憶成績が高いとき、脳全体のネットワークの結合状態が高まることが明らかとなりました。

記憶のアイデンティティを保つ仕組みを解明 ~知識や概念を形成する精神活動の理解に一歩前進~

https://research-er.jp/articles/view/71600

2つの記憶の相互作用はエングラム細胞の共有化で行われている一方、それぞれの記憶のアイデンティティはエングラム細胞上のシナプス可塑性を記憶ごとに使い分けることで担保されていることが初めて明らかになりました。