OTC医薬品

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 一般人にとって、医療業界の用語というのはよく分からないものが多いです。OTC医薬品もその一つです。

 

 OTCというのは、Over The Counter、つまり、カウンター越しに対面で販売できる医薬品、という意味だそうです。一般用医薬品と呼びます。

 そうでないものは、医療用医薬品で、つまり医師が処方する薬のことです。

 昔は大衆薬とか市販薬とか言われていました。

 

 普通に買える薬と医師が処方する薬、そもそも、どういう違いがあるのでしょうか?

 

 法律としては、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」という法律の中で定義されています。

 

 まず、医薬品、つまり薬としての定義があります。

 薬は、病気の診断、治療、予防に用いられる、もしくは、身体の構造、機能に影響を及ぼすもので、機械器具等でないもの、とされています。

 食べ物はだいたい身体に影響があるのではないか、ということで、食品とどう違うのか、という疑問がありますが、影響の程度と単に表示するかどうか、つまり、宣伝するかどうかで決まってくるようです。

 参考:食品の定義

 

 また、食べ物でなくても身体に塗るものも薬ですよね。では化粧品とどう違うのかですが、これは同じ法律の中で定義があって、これもやっぱり影響の程度と表示で決まるようです。

「化粧品」とは、人の身体を清潔にし、美化し、魅力を増し、容貌を変え、又は皮膚若しくは毛髪を健やかに保つために、身体に塗擦、散布その他これらに類似する方法で使用されることが目的とされている物で、人体に対する作用が緩和なものをいう。

 

 では、一般用医薬品と医療用医薬品はどう違うのでしょうか?

 定義を見てみましょう。

一般用医薬品 医薬品のうち、その効能及び効果において人体に対する作用が著しくないものであつて、薬剤師その他の医薬関係者から提供された情報に基づく需要者の選択により使用されることが目的とされているもの(要指導医薬品を除く。)をいう。 

 

 また出てきました。影響の程度。

 つまり、こういうことになりそうです。

 

  • 身体に影響がほぼないもの …… 食品、化粧品
  • 身体に影響が少しあるもの …… 一般用医薬品
  • 身体に影響がすごいもの  …… 医療用医薬品

 

 それなら、早く治したいから医療用医薬品一択じゃないか、と思われるかもしれませんが、そう考えるのは早計です。

 まず、薬による治療法の種類と副作用について知る必要があります。

 治療法の種類については、以下の4つがあるそうです。

 

  • 原因療法 …… 原因となるものを排除し、治療します。
  • 対症療法 …… 症状を和らげます。治療はしません。病気は自然治癒力で治ります。
  • 補充療法 …… 不足しているものを補ないます。ビタミン剤、輸血、目薬などがこれに当たります。
  • 予防療法 …… あらかじめ脅威に備えます。ワクチンを打つなどです。

 

 参考:2. 薬の作用効果と副作用 | 薬についての知識 | セルフメディケーション・ネット - NPO法人セルフメディケーション推進協議会(SMAC)

 

 一般用医薬品は、だいたい対症療法をするものだと言えるでしょう。つまり、放っておいても治るものです。

 なぜ対症療法をするものが多いかと言えば、それが最もいい方法だからです。

 特に、一番多いかぜは、ほとんどウイルスが原因だそうですが、その種類があまりにも多いため、原因を特定するのが難しいそうです。自然治癒力だけで治るため、原因を探すより、さっさと自然治癒力を上げるほうが結果的には早く治るわけですね。

 参考:風邪(かぜ)の症状・原因|くすりと健康の情報局

 

 一方、副作用というのは、薬が本来もたらす効果とは異なる効果を身体に与えてしまうことです。

 つまり、本来の効果を得ようと思って薬を使ったはずなのに、副作用の方が強すぎて、逆に身体にダメージを受けてしまった、ということがありえます。

 

 これらが、闇雲に強い薬を使えばよいわけではないという理由です。

 また、薬の効果というのは統計的なものであって、必ず自分に効くものだとは限りません。

 したがって、すぐに治りそうな病気なら、OTC医薬品で症状を抑えて、無理をせず、自然治癒力による回復を待つのが手です。

 もちろん、それでは治らない病気の場合は、きちんとお医者さんにかかりましょう。

 

 どんなOTC医薬品が自分に効くのかは自分ではなかなか分からないものです。そんなときは、カウンターの向こうにいる専門家、薬剤師さんに相談してみましょう。

 また、症状から検索できるサイトもありますので、活用しましょう。

search.jsm-db.info