朝食を抜いても減量の妨げにはならない

レビューから明らかになったのは、朝食をたっぷり食べたとしてもその後1日の食べる量は減らないことと、朝食をとることで結局は1日分のカロリー摂取量が多くなるということです。

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付随論説の著者であるTim Spector氏は、朝食を摂るかどうかは個人の好みに基づく方がいいことに同意しました。

「だれもがその人に固有の代謝、遺伝子群を備え、腸内微生物叢も非常に多様で、食品への反応もさまざまです。標準的なガイドラインが絶対に正しいわけではありません。自身で試してみて、自分の体にとって最適なものを[知りましょう]」とSpector氏(本人は朝食を食べる派)は述べました。

これまでの研究では、朝食がより健康的な体重につながることが示唆されていました。しかし、Cicuttini氏とSpector氏は、これまでの研究の大半が観察研究であったことを指摘しました。Spector氏は、こうした研究の一部には「偏りがあり、欠陥がありました」と指摘しました。

今回の新たな研究では、過去30年間に実施された13件の無作為化比較対照試験を調べました。試験は主に米国か英国で実施されたものでした。

この研究の参加者は、体重がさまざまであり、朝食を規則的に食べる人もいれば、食べない人もました。研究では、参加者を最短で1日から最長で16週間モニタリングしました。

レビューの結果、朝食を食べていた人では1日の摂取カロリーが約260カロリー高くなりました。朝食を食べなかった人は、食べた人よりも約1ポンド(約0.45 kg)体重が軽くなりました。

このレビューでは、朝食を抜く人と食べる人の間に代謝率の有意な差も認められませんでした。